キャリアのための女性ファッション【本紹介】
本記事では、キャリアアップを目指す女性がビジネスシーンで着るべき服とは何かを教えてくれる2冊の本、
- 服を味方にすれば仕事はうまくいく
- 働く女性が知っておくべきビジネスファッション・ルール
(いずれもディスカヴァー出版)
についてご紹介します。
読んだ私自身が受けた衝撃を少しでも共有できると嬉しいです。
本記事の目次
こんな人におすすめ
読んでほしいのは、
-
オフィスで何を着たらいいか悩んでいる
-
自分の立場にあった服装が分からない
若手社会人・中間管理職・エグゼクティブなど -
会社の人が集まるカジュアルシーンで着る服にいつも悩む
- オフィスカジュアルはファッション誌に載っているものをそのまま着ておけば大丈夫だと思っている
といった、制服以外のファッションで働く女性たちです。
本の概要
改めて、今回ご紹介するのはこちらの2冊です。
題名 | 服を味方にすれば仕事はうまくいく | ビジネスファッション・ルール |
---|---|---|
作者 | ジョン・T・モロイさん | 大森ひとみさん |
出版年 | 2018年8月 | 2017年3月 |
ページ数 | 297ページ | 237ページ |
価格 | 1500円+税 | 1500円+税 |
本書の内容を「専門的か一般的か」×「理解する目的か実践する目的か」の2軸でプロットしてみました。
『服を味方にすれば〜』の方が理解が中心、『ビジネスファッション〜』の方が実践に寄った内容です。
2冊の相違点
同じ出版社から発行されており、扱うテーマも「ビジネスにおける女性向けファッション」と共通しています。
どちらもキャリアに繋げるための(というより服装で損をしないための)セオリーが書かれており、内容も似ている点が多いです。
そのため「あまり時間はかけたくない」という方は、どちらか一冊を読めば十分だと思います。
ビジネスファッションにおけるセオリーとその証拠を理解して、自分で応用する方は『服を味方にすれば仕事はうまくいく』を、
セオリーはほどほどに、実践を重視してOK/NGなコーディネート例を見たり洋服を選ぶときのコツを読んだりしたい方は『ビジネスファッション・ルール』を
選ぶことをおすすめします。
どちらもファッション誌だけを読んでいては得られない「目から鱗」の情報があると思います。
『服を味方にすれば仕事はうまくいく』
ここでは、本から学んだ3つのポイントをお伝えします。
私自身が若手であるため管理職の方や経営者の方向けのファッションは紹介していませんが、実際の本にはキャリアやシーン(ビジネスパーティーなど)に合わせたファッションについても紹介がありました。
①誤解に気づく
本を読んで私が初めに理解したのは、
- ファッションは他者に大きな影響を与える
- 女性誌に掲載されているオフィス用コーディネートはキャリアアップには向かない
ことでした。
1点目の服装が仕事に与える影響について、複数ある事例のうち一つを取り上げます。
著者が法律事務所の依頼を受けて調査したところ、下記のことが分かったそうです。
(前略)犯罪の容疑者として起訴された人がブルーに白とえび茶を加えたコーディネイトで法廷に出ると、多くの陪審員から無罪に見えることを発見しました。
個人的な損害事件の公判の場合は、依頼人にワンサイズ大きめの服を着せると、信じてもらえる確率が上がりました。
服を味方にすれば仕事はうまくいく
同様に、学校のカウンセラーがアースカラーの服を着ると生徒たちが話しやすくなる、なども明らかになったそうです。
また、数値こそ示せないものの、ファッションを変えたことにより(他の要素は変えなくても)ビジネスでうまくいった女性たちのストーリーが掲載されています。
2点目の、女性誌に載っているコーディネートとキャリアの関係については、下の事例がよく表しています。
ある雑誌の女性ライターは、記事でペールピンクのスーツを取り上げ、絶賛していました。カッティングはコンサバティブ、デザインはトラディショナル、彼女によればそれは仕事用としてすばらしい服だということでした。
そのスーツの写真を見た働く女性たちも、仕事にふさわしい服だと考えたそうです。
ところが、同じ写真を男性に見せたところ、93%はこの女性はまともなビジネスパーソンではないと言ったのです。
彼らは、私(著者)がリストアップしたあらゆる重要なポストの候補者から、このスーツを着た女性をはずしました。
男性の会計士はこの女性は一流の会計士にはなれないと思い(中略)、男性の管理職はこの女性は上級の管理職にはなれないと思ったのです。
この事例が示すように、男女のビジネスファッションに対する認識は異なります。
女性だけの職場を例外として、男性管理職が多い日本の企業において、昇級のためには男性による能力評価も必要になるでしょう。
女性目線のファッション誌では高評価を得ても、男性上司には評価を得られない(むしろ下げられる)服装をしていたばかりに、気づかぬうちに損をする、といったことが無いようにしたいですね。
②女性が着るべき服とは
では、キャリアアップを目指す(または損をしたくない)女性がビジネスシーンで着るべき服はどのようなものでしょう。
それは、
- 育ちが良い
- 信頼感がある
- 威厳がある
ように見せてくれる服です。
威厳については、威圧的にならないように注意する必要があります。
小柄な女性、童顔な女性は威厳のある服装が効果を発揮しますが、大柄な女性が漆黒のジャケットなどを着ると相手を不要に萎縮させてしまう可能性があります。
一方、セクシーな服、ボディラインが見えてしまう服装は厳禁で、女性の場合は大きく動く仕事でなければパンツスタイルよりもスカートスタイルの方が好ましいそうです。
③ジャケットを着る
では、育ちがよく見えて信頼感を与えるファッションとは何でしょう。手っ取り早い方法は、ジャケットを身につけることです。
ジャケットを着るだけで地位が高い女性に見られ、周りの従業員の協力を得られるという調査結果もあるそうです。ここでは調査の説明は割愛します。
もちろん着る人の体型、選ぶ色・形・素材によって与える印象は異なりますが、このアイテムを着こなすことがビジネスで成功するファッションへの最短ルートと言えそうです。
【色】
本によると、万人に合う色はネイビー・ミディアムブルー・グレーベージュの3色です。
ネイビーは親しみやすく謙虚に見える一方で黒と同じくらいの威厳を示してくれます。
合わせるスカートはグレーベージュやミディアムグレー、ブラウスは白やペールブルーが良い印象を与えます。
ミディアムブルーも親しみやすさとプロフェッショナルに見せてくれる色です。ただし、権力があるとは思われないので、交渉などの駆け引きの場よりは、相手に協力を依頼する際に向いているそうです。
組み合わせるスカートはベージュやダークグレー、ブラウスは白やペールブルーが効果的です。
グレーベージュは明るい色の中では秀逸で、
上質でありさえすれば、有能で育ちもよく、親切な女性であることをあらゆる人にアピールできます。好感度が高く営業の仕事にも効果的です。
と絶賛されています。
合わせる色は選びませんが、あえて挙げるならスカートはネイビー、ブラウスはペールブルーが良いそうです。
【形と素材】
色以外のジャケット選びのポイントは、肩のラインが合うことと、ウールまたはウールライクな素材であることです。
ジャケットの肩はビルの骨格にあたり、形を決める要素です。お直しも難しいため肩が完璧にフィットしない限りは買ってはいけません。
素材はシワになりにくく、季節を問わず着られるウールが最適です。育ちが良い印象も与えてくれます。
予算が足りない場合は(著者によるとファッション用に貯蓄して投資しましょうとされていますが)ウールに見える素材でも良いとのことです。
ニットや綿・麻・シルクはビジネス向きではありません。
『ビジネスファッション・ルール』
続いて2冊目の本から、洋服を買うときのコツを2つご紹介します。
①1+2+3=8の法則
ワードローブの基本ルールとして、スーツを1着購入するときに
「1+2+3=8の法則」
を意識すると毎日のコーディネートを楽に決められます。
具体的には、スーツ1着を選んだら、
- スーツに合うインナー2枚
- イメージチェンジできるアイテム(スカートやアクセサリーなど) 3つ
を買います。
これにより、8パターンのコーディネートを作ることができる、という訳です。
一度に全て揃える必要はなく、シーズンごとに少しずつ揃えれば良いようなので、気楽に取り組めますね。
②似合うブランドを知る
また、洋服選びで重要なことは、自分に似合うブランドを絞り込んでおくことです。
女性は少しずつ味わいたいものと称されますが、ファッションにおいて「少しずつ」を持ち込むのは危険なようです。
デザイナーやコンセプトにより、テイスト、マテリアル、デザインにブランドごとの違いが生じるためです。
逆に、うまくイメージをマネジメントしている人は、自分に合うブランドをスーツから靴、名刺入れ、ペンや手帳に至るまで、長い年月をかけて吟味しているそうです。
本書では、価格帯、キャリア別に参考になるブランドを紹介しています。
ここでは3〜5万円くらいでビジネススーツが手に入る、低価格帯のブランドを掲載します。
ブログの最後に、各ブランドのオンラインショップへのリンクを貼っています↓
以上が、本を読んで私が勉強になったこと一部です。気になった方はぜひ読んでみてください。
本はこちらから確認できます↓
感想
今回はキャリアアップに繋がるファッションを学ぶために、こちらの本を選びました。
私が洋服のセンスに自信がないからこそ、セオリーから勉強しようと本を読んだのですが、ネットで
「レディース ビジネス 服装」
などと検索したとき以上の情報を得られて満足感が高かったです。
知らないうちに洋服が仕事の足を引っ張ることがないように、今後は洋服選びの指針として「仕事ができそうに見えるか」を取り入れてみます。
また、以前『人は見た目が9割』を読んだからこそ、ファッションがビジネスにこれだけ大きな影響を与えるのであれば、メイクやヘアスタイルも影響を及ぼすのだろうと思うようになりました。
見た目ひいてはノンバーバル・コミュニケーション、重要ですね…。
大ボリュームになってしまいましたが、最後までお読みいただきありがとうございました!
自己投資残金
8月の残予算:18,602円
今回購入したもの:本2冊
今回使ったお金:1,650円+1,650円
残りの予算:15,302円
ーーーーーーーーーーーーーーー
紹介したブランドのリンクはこちら